華金

昨日は同期と2つ上の先輩と4人で仕事終わりに飲むことになった。
同期から誘われた時はエイプリルフールということだし、小さな嘘をついて断ろうとしていた。
リヨンは1人の時間が好きだ。誰にも邪魔をされず好きなことに時間を費やす。これこそが贅沢の極みだと。

しかし金曜日でぱーっとしたかったのも事実、それに先輩達ともっと仲良くなれたらなという思いもあり、誘いを受けることにしたのだ。

まずは1件目、社内でも行きつけの店があり、そこで会社の話や今付き合っている女の話、セッ◯スの話もして盛り上がった。

2件目に行く時の先輩の郷ひろみのモノマネと日頃から他者を観察している先輩方に敬意の念を抱いた。

2件目は先週見つけた綺麗な子がいた飲み屋へ。
その子はいなかったが、もう1人高校卒業したばかりの清純そうな子が同席した。高校の時茶道部とのこと。いつもいつも不思議に思うがなぜこんな子が夜のお店で働くのだろう。
家の事情や環境、過去に何かあったのかもしれないが、自分が女なら選ばないであろう人生の選択肢を選び歩いている人がどうもリヨンは気になるらしい。

まぁ隣に女の子を置いて歌って話して楽しんで…。

楽しく無駄な時間はあっという間に過ぎ、1人の先輩は土曜日当番ということもあり先に帰宅。本当はリヨンもここでドロンなのだが、普段入り込めない先輩がいつになく上機嫌かつ饒舌。ここで断るのは今後の関係においてモッタイナイ!と直感が働いたのである。

この先輩はそこそこ甘いマスクを所持しており、女の子大好きな先輩だ。しかしリヨンの目に狂いがなければどこか人生や人付き合いに諦めのようなものを感じる。

そんな先輩が3軒目で座りかけた目で同期に説教じみたアドバイスを10分ほどしていた。普段リヨンより好かれている同期がそんなことを言われていたので驚きつつ愛情の裏返しだろうと一歩引いて話を聞いていたが、明らかに同期の態度が良くない方に傾いていた。
後で同期はぶつくさ言っていたが何、こいつのことだ。次の日には忘れている。

とまぁ今回の飲みは先輩とも仲良くなれたし、4軒ハシゴしたわりには先輩のご馳走であまり費用もかからないコスパの高い華金だった。
先輩は帰り際セッ◯スしてー!と叫んでおり、同期は一度セフレになり突き放した女を夜中の4時に起こして迎えに来させる始末(同期は女の扱い方に関してはピカイチの才能を持っている)
しかもそれはリヨンの現彼女の親友であり、家まで送ってもらえることは非常にありがたかったが、彼女にLINEを返しなさいと説教を食らった挙句、飲み屋に行っていることもツーツーだなとこれから起こる面倒くさそうな予感には嫌気がさした。

家路に着き、少しずつだが先輩達とも過ごしやすくなればいいなと心から願うリヨンであった。